SMF研究所About SMF Lab
SMF研究所は、セルフエスティーム・ジャパン内の研究機関です。
『Self-esteem based Male-Female Balance Theory』（自己肯定感に基づく男性性と女性性のバランス理論）略称“SMF理論”の研究開発を行っております。
SMF理論とは、“『自己肯定感と男性性と女性性』の3つの在り方のバランスが、実り豊かな人生を送っていく上で大切である”という考えに基づいた理論です。
まず、最もベースにある自己肯定感について、SMF理論では、「自分の命そのものや、自分の個性に対して、ゆるぎない肯定感があり、自分の内面を大切にする内的準拠状態であり、自己信頼がベースにしっかりと根付いている状態」と定義しています。
小さい頃の私たちは、親や先生など自分以外の人からもたらされるものによって自分の価値や評価を無意識に決めています。親や先生が私達を大切な愛すべき存在とみなし、そのように表現されないと、子供は自分自身のことを、価値が無く、愛されていないのだと思い込んでいきます。
そうした体験が積もって、「自己肯定感が低い」状態が作り上げられてしまいます。このようにインプットされた「間違った思い込み」「こころのくせ」は大人になっても恋愛、仕事、子育てなどに無意識のうちに影響を与えていきます。一度、自分は悪い、間違っている、価値が無い、愛されていない、無能だ、重要ではない、欠点があるなど、思い込んでしまうと、自然に必要な愛と承認を外側に求めていくようになります。
そして、外側からの承認に病みつきとなり、依存度合が高まれば「依存」になっていきます。対象が何であれ、一度中毒になると、気分をなだめ自分を保つために常に承認を求めるようになり、苦しみや喜びといった感情は外側からもたらされるのだと確信するようになります。(このような状態を専門家は「外的」なものに「準拠」する「外的準拠状態」と呼んでいます。)
理論では、自分の命を肯定し、自分の個性をありのままに肯定し、内側から起きる感情や感覚を信頼し、自分のことと同様他人の存在も肯定でき、自分の人生や自己実現への揺るぎない信頼感がある、これらの度合いが高いほど、自己肯定感が高い状態である、と定義しています。
自分の価値も、愛情も、喜びも、苦しみも、全て自分の内側からもたらされると信じている状態を、「内部準拠状態」と呼んでいます。(例えば、自分の部屋で一人何もしないで、ただ3時間程じっと椅子に座っているなど自分の思考以外何もない状態になってみると感覚や感情が全て自分の内側からもたらされていることに気付くと思います。)
カウンセリングの多くも、その過程の中で動機や基準を自分の外から内側に向かわせるものです。自分自身に目を向け、自分の中で有りのままの自分を承認することがとても大切です。自分が体験するものには全て自分に責任があるという見方に立ち、注意深く自分自身を観察し、自分を肯定的に受け入れ、肯定感を持ち続ける姿勢が重要になってくるのです。
この「自己肯定感」は「男性性」と「女性性」の土台となるため、SMF理論では、最も大切であると考えています。
男性性や女性性は、幼い頃から育まれたこの「自己肯定感」がベースになりますが、それが満たされていても「意志的な男性性」と「愛情的な女性性」の一方に偏りすぎてしまうと、様々な形で問題が生じてしまいます。しかし男性性、女性性といったものは意識的に身につけたものではないため、自覚することがむずかしく、偏りに気づきにくいのです。<
例えば、男性性の強い経営者が、合理性を追求し過ぎたことに起因する社員の感情的な訴えに対して、まだまだ理念が浸透していないのだと捉え、さらに合理化・厳格化することで余計事態が悪化し、反発を招くといった悪循環に陥ってしまうことがあります。このように問題に正面から取り組みながらも、より偏った対応をして事態を悪化させてしまうことも珍しくないのです。
そこで見えにくい自分の内側を「見える化」することで、バランスをとりやすくして、より豊かな人生を歩んでいくために活用いただけるツールが“SMFアセスメント”（自己肯定感に基づく男性性と女性性のバランスアセスメント）なのです。
アセスメントでは、チェックテスト形式で、自己肯定感・男性性・女性性のそれぞれを測定することで、現在の自分のバランスがどのようになっているかを把握し、偏っている場合にはバランスを調整するために、タイプ別に日々心がけるべき実践項目を提案させていただきます。それを日々心がけ、心身になじませることで、より心地よく生き生きとした生活を送るためのツールとして活用いただくために作られました。
よりストレスが少なく、ご自身で心地よいと思うバランスのとれた男性性・女性性・自己肯定感の理想的な在り方に近づき、それぞれをさらに豊かにしていただくことで、みなさんが本当に望まれる人生を歩まれるお手伝いをできれば、と願っています。
